こんにちは、はるかの遺体搬送の佐伯です。

東京や神奈川など関東圏から山口県へのご遺体搬送は、移動距離にして約900~1000km、所要時間は12~14時間におよぶ、長距離搬送の中でも「超」がつくレベルの長旅となります。

山口県への帰郷においては、多くの方が飛行機による空輸をイメージされますが、実は「到着先の地域」や「ご家族の準備状況」によっては、寝台車による陸路搬送の方が多くのメリットを生むケースがあります。
30年の現場経験から、後悔しない搬送方法の選び方と、お身体を守るための大切な処置について詳しく解説します。

1. 瀬戸内海側なら「空輸(飛行機)」がベスト。ただし隠れた費用に注意

下関市、宇部市、山口市、岩国市など、瀬戸内海側の地域へお連れする場合は、羽田空港から山口宇部空港への空輸搬送が最もスムーズです。

  • 空輸搬送の費用目安: 253,000円(故人様の航空運賃を含みます)
  • 注意すべき「現地のお迎え費用」
    空輸の総額を考える際、忘れてはならないのが「宇部空港へ現地の葬儀社様にお迎えに来てもらう費用」です。
    空港から目的地までの距離にもよりますが、現地での搬送費でおおよそ5万〜10万円ほどが別途かかります。
    そのため、空輸にかかる総合計費用は【35万円前後】が実質的な目安となります。

2. 実は数万円の差。「寝台車(陸路)」を選ぶメリットとスケジュール比較

一方、関東から山口までお乗せ替えなしでダイレクトに向かう「寝台車による陸路搬送」の場合、費用目安は34万~40万円前後となります。

一見すると陸路の方が高く思えますが、空輸の「現地お迎え費用」を合算した総額と比べると、実は数万円ほどの差額しかありません。
この金額差を踏まえた上で、スケジュールと段取りの違いを比較することが大切です。

  • 【空輸の場合】タイトな時間制限と葬儀社選びの焦り
    当日のフライトに間に合わせるには、朝8時までにお身体をお引き取りする必要があります。
    それと同時に、数時間のうちに現地の葬儀社を決めて空港へのお迎え依頼を完了させなければなりません。
    遠方にいながら慌てて葬儀社を決めるのは大変なため、当社では一度自社安置室にて故人様を大切にお預かりし、翌日の昼便で山口へ向かう「翌日フライト」をご提案することが多いです。この場合、現地の安置場所に落ち着けるのは翌日の午後となります。
  • 【陸路の場合】お乗せ替えなしのダイレクト搬送、葬儀社選びもゆっくり
    寝台車であれば、朝8時にお迎えができれば、最短でその日の深夜0時〜3時には山口のご指定場所に直接到着が可能です。
    何より、ご自宅や指定場所へダイレクトに到着ができるため、地元の葬儀社さんを慌てて決める必要がありません。
    故人様を無事にお寝かせし、落ち着いてからゆっくりと葬儀社を探せるのが陸路の大きなメリットです。

3. 【重要】搬送中のお身体を守り、体液漏れを防ぐ「腹水除去処置」

搬送方法(空輸・陸路)に関わらず、長距離移動の際にお身体の状態を保つためにはドライアイス処置(10kg以上)が必須となります。こ
こでプロとして最も注意を払うのが、故人様にお腹の張り(腹水などの症状)が見られる場合です。

もし腹水の症状があるまま、事前の適切な処置を行わずに搬送してしまうと、重いドライアイスによる圧力やお車の振動によって、故人様のお身体に大きな負担がかかってしまいます。
特に空輸の場合は、上空の気圧の変化も加わるため、お休みになられている故人様の口や鼻、目、耳などから体液が漏れ出してしまう原因になります。

一度移動中に状態が悪化してしまうと、移動中の車内や機内では完璧な修復処置を施すことができず、ご郷里で待つご家族様を深く傷つけてしまうことになりかねません。

当社では、そのような悲しい事態が絶対に起こらないよう、長距離移動の前に必ずプロの技術による丁寧な腹水除去・保全処置を行います。
到着された際、まるで今お休みになられたかのような穏やかなお姿のままご家族に対面していただけるよう、細心のケアを徹底しておりますのでご安心ください。

4. 日本海側(萩市・長門市など)への冬期の注意点

山口県の日本海側へお連れする場合、基本的にはお乗せ替えのない寝台車(陸路)での搬送が望ましいですが、季節による考慮が必要です。

特に冬期(12月〜3月頃)は、中国山地や日本海側の積雪・路面凍結状況によって、陸路よりも空輸(宇部空港経由)を選んだ方が安全な場合があります。
その都度、最新の気象情報と道路状況を確認し、最も安全に故人様をお送りできるルートと方法をご提案させていただきます。

なお、ご家族の皆様は新幹線や飛行機などの公共交通機関で帰郷されるケースが多いですが、空輸を選択された場合は、故人様と同じ飛行機の便に乗って一緒に山口へお帰りいただくことも可能です。

💡 まとめ:最善の帰郷ルートを一緒に見つけましょう

1000kmという気の遠くなるような長い道のりだからこそ、ご家族の不安や焦りは計り知れないものだと思います。

「費用面」「お身体の状態」「現地の受け入れ態勢」のどれを最優先にするかによって、最適な答えは変わります。
私たち「はるかの遺体搬送」は、関門海峡を望む山口の懐かしい地まで、故人様とご家族にとって最も負担の少ない、尊厳あるお見送りをお約束いたします。

まずはどのような些細な疑問でも、私、佐伯にすべてお聞かせください。