こんにちは、はるかの遺体搬送の佐伯です。
東京や神奈川など関東圏から岩手県へのご遺体搬送は、移動距離にして約500~700km、所要時間は約7~9時間におよぶ長距離の行程となります。
岩手県は本州で最も広大な面積を持つ県であり、到着先が「内陸部」か「太平洋側(三陸沿岸)」かによって、運行ルートや冬期の雪道リスク、搬送時間が大幅に変わるのが特徴です。大切な故人様をご郷里へ安全にお連れするために、30年の現場経験をもとに知っておくべきポイントを詳しく解説します。
1. なぜ「常磐道」ではなく「東北道」なのか?プロが選ぶ確実なルート
関東から岩手を目指す際、盛岡などの内陸部へ向かう場合も、沿岸部へ向かう場合も、当社では基本的に「東北自動車道でまずは仙台を目指すルート」を選択します。
地図上では常磐自動車道の方が近く見える沿岸地域もありますが、東北道を選ぶのには明確な理由があります。
- 常磐道ルートを避ける理由
常磐道は都内から乗るまでに激しい渋滞が発生しやすく、出発段階で時間をロスしてしまいます。
さらに、福島県の南相馬から仙台付近にかけては「1車線区間(対面通行)」が多く、万が一事故やトラブルが発生した際に逃げ道がなく、長時間の通行止めに巻き込まれるリスクが非常に高いため、ご遺体搬送には適していません。 - 東北道ルートのメリット
東北道は全線にわたって2車線以上が確保されているため、年間を通じて非常に安定した運行が可能です。
仙台付近まで北上したのち、到着先が盛岡方面(内陸)であればそのまま東北道を直進し、宮古や釜石、陸前高田などの沿岸方面(三陸)であれば各横断道路や三陸沿岸道路へと分岐する計画を立てます。
2. 超長距離だからこそ「お棺へのご納棺」を必須とする理由
岩手県への搬送は、移動時間だけでも7〜9時間、休憩を含めるとほぼ丸一日がかりの移動となります。
そのため、当社ではお身体の安全を第一に考え、「事前のご納棺」を必須とさせていただいております。
お棺にお納めすることで、移動中の揺れや衝撃から故人様のお身体を物理的に守るだけでなく、ドライアイスの保冷効果を最大限に密閉して発揮させることができるため、長時間の移動でもお身体の状態を完璧に保ったまま安心して搬送することが可能になります。
- 道中3回の「ご遺体チェック」と休憩
運行中は、最低3回の休憩を挟みます。
これはドライバーの疲労回復(安全運転の維持)はもちろん、「故人様のお身体の状態チェック」を行うための最も重要な時間です。
長距離の移動に耐えられるよう、出発前に専門技術による完璧な保棺処置を施しておりますが、道中も車内温度、ドライアイスの効き具合、お身体のズレや体液漏れがないかをプロの目で厳しく確認し、必要があればその場で適切な処置を行います。
3. 「内陸山間部」と「太平洋側」で一変する冬期のウェザーリスク
夏の運行に関してはどちらの地域も問題ありませんが、冬期(12月〜3月頃)は地域によって難易度が激変します。
- 盛岡・遠野など「内陸部・山間部」
冬の内陸部や農村地帯は、激しい積雪と路面のブラックアイスバーン(凍結)が多発する非常に高難度なエリアです。
安全第一を徹底するため、夜間の凍結時間帯の走行を避け、「最も視界が良く路面が安定する昼間の時間帯に現地に到着できるよう、出発時間をあえて逆算して調整する」という臨機応変な運行計画を立てます。 - 陸前高田・大船渡など「太平洋側(沿岸部)」
三陸沿岸地域は、冬場でも内陸に比べて積雪が非常に少なく、年間を通じて比較的いつでも安定した搬送が可能なエリアです。
また、到着先の傾向として、盛岡などの市街地は現地の「葬儀会館(安置室)」へ直接お連れすることが多いですが、山間部や農村地帯では「住み慣れたご自宅」への搬送・安置を希望されるケースが多いのも岩手県の特徴です。
4. 岩手県への搬送費用目安
追加料金のない、すべて込みの明朗な固定レートです。
- 寝台車搬送費用の総額目安
22万~26万円前後 (※基本料金、走行距離に応じた運賃、長距離専用の各種処置、お棺代などを含んだ目安です。) - 実費高速道路代金
約15,000円~20,000円
多くのご家族様は、当社の寝台車が陸路を走っている間に、新幹線(東北新幹線)などの公共交通機関を使って先にご郷里へ移動されます。
先に現地へ到着し、地元の葬儀社様と受け入れの打ち合わせを済ませて待たれているところへ、当社の寝台車が到着するという流れが最もスムーズで、ご家族の負担も軽減できます。
5. 花巻空港の罠と、羽田経由の「2次搬送(特殊空輸)」について
岩手県には「いわて花巻空港」がありますが、残念ながら羽田空港からの定期便が就航していません。
そのため、東京近郊からの搬送は「寝台車による陸路一択」となります。
しかし、「大阪(伊丹)や福岡、札幌などから岩手へ帰郷したい」というご相談をいただくケースがあります。
これらの空港からは花巻便が出ていますが、就航している機材が小さいため、貨物室にお棺を乗せることができないという大きな問題があります。
そこで当社が数多くお手伝いしているのが、「2次搬送」という特殊なプランです。
地方(大阪・福岡等)の空港
↓(大型機でお棺が乗る「羽田空港」へ一度空輸)
羽田空港の貨物ターミナル
↓(当社の寝台車がお身体を引き取り、陸路で岩手へ)
岩手県のご指定場所へ
この「2次搬送」の手続きや具体的な費用の流れ、過去の実績については、ご家族の安心のために以下の専門ページでさらに分かりやすく解説しています。
岩手県は非常に広く、移動時間もかかりますが、だからこそ経験の浅い業者ではお身体の保全や冬道のトラブルに対応できません。
私たち「はるかの遺体搬送」は、北上川の流れや、岩手山、三陸の海が見える大切な故郷の地まで、故人様を最も安全なルートで、真心を込めてお送りいたします。
まずはどのような些細な不安でも、私、佐伯にご相談ください。