こんにちは、代表の佐伯です。

今では全国どこへでもご遺体を搬送する「長距離搬送」を専門にしている私ですが、「そもそも、どうしてこの仕事を始めたの?」と聞かれることがあります。

実は、最初から「よし、長距離をやるぞ!」と意気込んでいたわけではなかったんです。
今日はその、ちょっと意外な(?)きっかけをお話ししますね。

1. 鳴り響いた、一本の切実な電話

もともと私たちは地域の葬儀社です。
寝台車は、お葬式の依頼がない間は車庫で静かに待機しているのですが、いつ「お迎え」の依頼が入るか分からないので、私はいつもピカピカに磨いて準備万端にしていました。

そんなある日のこと。一本のご相談電話が入りました。
「父をどうしても故郷に連れて帰りたいんです。でも、何軒もの葬儀社さんに断られてしまって……。御社なら、受けていただけますか?」

当時は今ほど専門の業者もいない時代。
どこの葬儀社さんも「そんな遠くまではちょっと……」と二の足を踏むのが当たり前でした。
お客様はもう、途方に暮れてました。

2. 「困っているなら、私が行こう!」

長距離の搬送なんて、私にとっても初めての経験。
正直、不安がなかったと言えば嘘になります。
でも、電話越しに聞こえるお客様の困り果てた声を聞いていたら、「なんとかしてお手伝いしよう!」と、お節介な性格(笑)が勝ってしまったんです。

それからは、もう必死です!
当時は今ほどナビも充実してませんから、地図を広げてルートを何度も確認。
6月の新緑の中、山深い峠道を越えて、無事にご自宅へお送りすることができました。

到着したとき、ご家族や親戚の皆さんが「よく来てくれたね」と温かく迎えてくださったあの光景……。
緊張が解けて、あぁ、お引き受けして本当に良かったと、心から思ったのを今でも鮮明に覚えています。

3. 「もっと困っている人がいるのでは???」

この経験で気づきました。
「もしかしたら、同じように故郷へ帰りたくても帰れずに、悩んでいるご家族が全国にたくさんいるんじゃないか?」

そこで、思い切って自社サイトの中に「長距離搬送」の専用ページを作ってみました。
すると、想像以上の反響! 「こんなにも必要とされていたんだ」と、私自身が一番驚きました。

そこからは、WEB担当の方と二人三脚での試行錯誤です。
どうすれば不安な方に「安心」を届けられるか? 文章を考えるだけで丸一日悩んだり、今では当たり前になった飛行機での「空路搬送」をどうやって安全に行うか考え抜いたり……。

実は、今でも「あぁでもない、こうでもない」と同じように試行錯誤を続けているんです・・・(汗)。

4. サイトも搬送も、一歩ずつ。

サイトの運営もお葬式のお仕事と同じで、パッと魔法のようにうまくいくものではありません。
地道に、コツコツと、真心を込めて育てていくものだなぁとホントに痛感しています。

一時期は、苦労して作った私たちのサイトを丸ごと真似するような業者さんもいて悲しい思いをしたこともありましたが(笑)、今では多くの仲間が切磋琢磨して、より良い搬送を目指す業界になりました。

15年前、あの小さな1ページから始まった私たちの挑戦。
これからも、「大切な人を故郷へ」というご家族の想いを大切に、ご搬送を続けたいと思います。

それでは、また!